JLOD2: Dvorakベースの高速日本語ローマ字配列

“Japanese Layout On Dvorak 2”

概要

JLOD(ジェイロッド)2(ツー) は、みかげ氏の『JLOD配列』(以下、『本家JLOD』)を基にして、覚えやすく改造したローマ字割り当て・配列です。

対象顧客層としては、Dvorak(ドヴォラック)配列でタッチタイピングができて、QWERTY(クワーティー)でローマ字打ちするのに疲れた日本人」という、かなり「俺得」な配列となっております。

特徴

本家JLODからの主な変更点

ライセンス

本家JLODは、完全フリーウェアとして配布されています。

JLOD配列の利用に関して

JLOD配列を利用するソフトウェアを作成したり,キー配列図を他Webページで利用するのは自由です.HTMLをコピペして利用していただいてもかまいません.

JLOD2も、完全フリーウェア(copyleft)として配布します。再配布、派生作品制作、改造などを自由に許諾しますが、以下の行為を禁じます。

自作発言
あたかも本家JLODもしくはJLOD2が完全にあなた自身が、もしくはあなたの組織が考案したかのように振る舞うこと。
追加的な制約
JLOD2の派生作品や実装を、誰でも使えるような形ではなく配布すること、そしてそのために法的規定や技術的手段を適用すること。

導入法

Microsoft Windows 10~11の環境での使い方です。

1. レジストリーハック + Google 日本語入力 + カスタムローマ字表

自分のコンピューターであれば、レジストリーを編集して日本語入力のキーボードレイアウトをUS Dvorakに変更することができます。

その上、Google日本語入力をインストールしてカスタムローマ字表(romantable.txt)を使うと快適に使用できます。

romantableをダウンロード

2. DvorakJ + Microsoft IME 旧バージョン

仕事場などでレジストリーをいじれないPCであれば、DvorakJというインストールせずにも使えるソフトがあります。ただし、すでにメンテナンスがされておらず、最新のMicrosoft IMEと互換性がないので、Microsoft IMEの設定で互換モードをオンにしないといけません。

DvorakJで日本語入力のキーボードレイアウトをJLOD2にすれば、外出先でもDvorakJさえ実行できればJLOD2を使用できます。

⚠工事中:DvorakJレイアウト定義はまだできていません

表記法

JLOD配列では、Dvorak配列上の文字で考える場合と、運指で考える場合が両方あります。おさらいとして、もともとのUS Dvorak配列を提示します。直接入力ではこの配列を使います。(セットアップによっては、`~半角/全角キーになるなど、微妙に差が出る可能性があります。)

`~ 1! 2@ 3# 4$ 5% 6^ 7& 8* 9( 0) [{ ]}
'" ,< .> P Y F G C R L /? =+
A O E U I D H T N S -_ \|
;: Q J K X B M W V Z

運指表記

一部の説明には、次の表のとおり、ピアノの運指表記をもとにした記号を使います。(ピアノの運指表記では「1」は本来親指を意味しますが、この説明では「人差し指を中央に向けて動かす」を意味します。)

右手で母音を確定する場合は、左手ホームポジションの運指を鏡写しにして、原則1=I2=U3=E4=O5=Aとなっています。

' , . P Y 1F 2G 3C 4R 5L
A O E U I 1D 2H 3T 4N 5S
; Q J K X 1B 2M 3W 4V 5Z

運指表記は、前の打鍵と同じ手・列のキーを意味します。例えば、H4AHNAを意味しますが、G4AGRAを意味します。

重要度表記

一打目で分岐

レベル1: 左手基本打ち(子音を打った後)

本家JLODと同じです。

原則、左手は母音を確定するのに使います。

AOEUIはDvorakと共通していますが、上にずらすと漢語によく使う二重母音を、下にずらすと「ん」が追加で入力できます。

Yは変則的に「いい」ではなく「うい」です。

aい oう eい uう uい
a o e u i
aん oん eん uん iん

「ん」はほとんどの場合、母音キー(AOEUI)を下1列ずらした位置(;QJKX)で入力できます。単独で入力せざるを得ない場合、NNで入力できます。

ア行の「あい」「おう」「えい」「うう」「うい」は、左手単独打ちと競合するため、2打でしか入力できません。

レベル1: 左手単独打ち

本家JLODと同じです。

左手上段のキーは、単独で打つと違う役割があります。

Yキーは、頻出語句や定型文の省略打ちに使います。

あん おん えん うん いん

レベル1: 右手

本家JLODと同じです。

原則、右手の1打目は子音を指定します。

右手はほぼDvorakに準じていますが、いくつかの子音(K, P, Y)が左手から移動されています。

Lキーは、単独拗音を入力するために使うので、二打目が変則的です。

FP G CK R
D H T N S
B M W VY Z

ここまで覚えれば、小さい「ぁぃぅぇぉゃゅょ」以外が全部打てます。

レベル1: 拗音打ち

基本的に本家JLODと同じですが、ほぼすべての子音にW系拗音が追加されました。

同列24は拗音キーです。どちらかがY系拗音で、どちらかがW系拗音です。

拗音
JLOD2では、小さい「ぁぃぅぇぉゃゅょ」を使った入力を「拗音」と呼びます。
Y系拗音
基本的な拗音で、従来のローマ字入力ではYを使って入力できるものを指します。
Y系拗音キー
Y系拗音を入力するためのキーです。本家JLODでは拗音化キーAと呼ばれています。
W系拗音
外来語などに使われる拗音です。従来のローマ字入力ではWHを使って入力できるものが多いですが、必ずしもそうではありません。
W系拗音キー
W系拗音を入力するためのキーです。本家JLODでは拗音化キーBと呼ばれています。

一打目が3, 4, 5の場合、「Y系拗音キー」が2で、「W系拗音キー」が4です。一打目が1, 2の場合、逆に「Y系拗音キー」が4で、「W系拗音キー」が2です。つまり、人差し指と中指の間をまたぐキーが「Y系拗音キー」になります。

2打目は印字ではなく手の動きで覚えましょう。「sh」は英語話者に、「nh」はポルトガル語話者にとって馴染みのある表記ですが。

本家JLODに無い拗音は⊕でマークされています。

2打目→
↓1打目
Y系拗音W系拗音
上段
F=p FR=py ぴゃ、ぴぃ、ぴゅ、ぴぇ、ぴょ FG=pw⊕ ぷぁ、ぷぃ、ぷゅ、ぷぇ、ぷょ
G GR=gy ぎゃ、ぎぃ、ぎゅ、ぎぇ、ぎょ GG=gw⊕ ぐぁ、ぐぃ、ぐゅ、ぐぇ、ぐょ
C=k CG=ky きゃ、きぃ、きゅ、きぇ、きょ CR=kw⊕ くぁ、くぃ、くゅ、くぇ、くょ
R RG=ry りゃ、りぃ、りゅ、りぇ、りょ RR=rw⊕ るぁ、るぃ、るゅ、るぇ、るょ
L (単独拗音)
中段
D DN=dy ぢゃ、ぢぃ、ぢゅ、ぢぇ、ぢょ DH=dh でゃ*、でぃ、でゅ、でぇ、でょ
H HN=hy ひゃ、ひぃ、ひゅ、ひぇ、ひょ HH=f ふぁ、ふぃ、ふゅ、ふぇ、ふぉ*
T TH=ty ちゃ、ちぃ、ちゅ、ちぇ、ちょ TN=th てゃ、てぃ、てゅ*、てぇ、てょ
N NH=ny にゃ、にぃ、にゅ、にぇ、にょ NN=nn (確定)
S SH=sy しゃ、しぃ、しゅ、しぇ、しょ SN=sw⊕ すぁ、すぃ、すゅ、すぇ、すょ
下段
B BV=by びゃ、びぃ、びゅ、びぇ、びょ BM=bw⊕ ぶぁ、ぶぃ、ぶゅ、ぶぇ、ぶょ
M MV=my みゃ、みぃ、みゅ、みぇ、みょ MM=mw⊕ むぁ、むぃ、むゅ、むぇ、むょ
W WM=wyうぅ WV=wh うぁ、うぃ、うぅ*、うぇ、うぉ
V=y VM=lyゃ、、ゅ、、ょ VV=v ゔぁ、ゔぃ、ゔ*、ゔぇ、ゔぉ
Z ZM=zy じゃ、じぃ、じゅ、じぇ、じょ ZV=zw⊕ ずぁ、ずぃ、ずぅ、ずぇ、ずぉ

これで、レベル1 は終わりです。かなり変則的な仮名の羅列でなければ打てるようになりましたね。

レベル2: 単独拗音打ち

本家JLODから変更されました。

Lが1打目の場合は、ほぼ「左手基本打ち」のパターンと共通していますが、右手同段で、ヤ行の小文字を入力できます。配列はAOEUIと鏡合わせになっています。

全部2打で確定します。

小さい「ヵ」「ヶ」は中段右手の53に、「ヮ」はVに割り当てられています。

※ヤ行の単独拗音は、V2(ヤ行を拗音化する打鍵)でも入力できます。

ぁい ぉう ぇい ぅう ぅい
ぁん ぉん ぇん ぅん ぃん

レベル3: 漢語用省略打ち「く・つ」

本家JLODと同じです。

(W系拗音を除く)拗音と「く」の組み合わせはよく使うので省略打ちできます。ただし、「ぇく」は使わないので3Tの連想で「ゅ」を打ちます。

3打目→
↓1~2打目
2=uku3=utu4=oku5=aku
上段
FR=py G ぴゅく C ぴゅつ R ぴょく L ぴゃく
GR=gy G ぎゅく C ぎゅつ R ぎょく L ぎゃく
CG=ky G きゅく C きゅつ R きょく L きゃく
RG=gy G りゅく C りゅつ R りょく L りゃく
L (単独拗音)
中段
DN=dy H ぢゅく T ぢゅつ N ぢょく S ぢゃく
HN=hy H ひゅく T ひゅつ N ひょく S ひゃく
TH=ty H ちゅく T ちゅつ N ちょく S ちゃく
TN=th H てゅく T てゅつ N てょく S てゃく
NH=ny H にゅく T にゅつ N にょく S にゃく
SH=sy H しゅく T しゅつ N しょく S しゃく
下段
BV=by M びゅく W びゅつ V びょく Z びゃく
MV=my M みゅく W みゅつ V みょく Z みゃく
WM=wh なし
VM=ly M ゅく W ゅつ V ょく Z ゃく
ZM=zy M じゅく W じゅつ V じょく Z じゃく

この省略を使う例

この省略を使わない例

レベル4: ○ゅう、○ょう

本家JLODと同じです。

同段右手3で「○ゅう」、5で「○ょう」が入力できます。普通の子音Y系拗音上段母音に比べて1打省略できますが、右手の入力が連続するので、普通に入力するのと一長一短です。

母音の割り当てが3=u, 5=oと少し覚えにくいですが、割り当ての例外はありません。

2打目→
↓1打目
3=yuu5=you
F=pFCぴゅうFLぴょう
GGCぎゅうGLぎょう
C=kCCきゅうCLきょう
RRCりゅうRLりょう
L(単独拗音)
DDTぢゅうDSぢょう
HHTひゅうHSひょう
TTTちゅうTSちょう
NNTにゅうNSにょう
SSTしゅうSSしょう
BBWびゅうBZびょう
MMWみゅうMZみょう
W(なし)
V=y(なし)
ZZWじゅうZZじょう

この省略を使う例

この省略を使わない例

レベル3: 「き・く・つ」の省略打ち

本家JLODにもありますが、互換性が失われる変更が施されています。

子音を打った後に1を押すと、漢語に多い「き」、「く」、「つ」が付いた形を入力できます。(子音の打鍵が無いア行では使用できません。)

打数は節約できますが、左手が覚えづらいのと、右手人差し指を左に動かす負担が出るのとで一長一短です。

※この省略打ちを拗音化と組み合わせることはできません。

※本家JLODでは「っ」が付いた形が入力できましたが、「っ」は'1打なので、「き」と「く」を全セット入力できるように改訂することにしました。

aき oき eき uき iき
aく oく eく uく iく
aつ oつ eつ uつ iつ

レベル4: -キー記号打ち

JLOD2独自の機能です。

本家JLODで長音符「ー」がPに割り当てられたので、押しやすい-キーが使われていませんでした。なので、JLOD2では、従来は変換が必要なのによく使われていた記号を入力するのに使います。

ここでは2打目は直接入力の印字で表されます。

そもそもハイフンキーが省かれているキーボードでは、これもYに割り当てる手法も考えられます。

レベル4: Yキー省略打ち

JLOD2独自の機能です。本家JLODの頻出語句の省略打ちと互換性はありません。

Yキーでは3打で頻出語句や定型文を入力できます。

これらのデフォルト設定はできるだけ覚えやすいように定義されていますが、使いやすいようにカスタマイズしてください。

デフォルト設定:

いくつかの省略打ちはセットになっています。変則的なショートカットは*でマークされて、規則的ですがあまりおすすめできないショートカットは取り消し線でマークされています。

丁寧語の省略打ち
3打目(活用)→
↓1–2打目(根幹動詞)
A
…し
E
…でし、まし
J =enn
…ません
T
U
…で、ま
, =ou
…でしょう、ましょう
YA
ありました ありまして ありません あって あります ありましょう
YD
でした でして *ではありません です でしょう
YG
ざる
ございました ございまして ございません ござって ございます ございましょう
YM
する
ました まして ません まって ます ましょう
YN
なりました なりまして なりません なって なります なりましょう
YO
おりました おりまして おりません おって おります おりましょう
YR
[さ]る、[ら]
れました れまして れません れて れます れましょう
YS
しました しまして しません して します しましょう

それ以外の省略打ちは、Y+覚えやすい2打で定義されています。

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